2012/09/13

おいしいトマトの秘密

イギリスでも夏はトマトの季節!最初のホストに引き続き、トリニティファームでもトマトの手入れをしました。甘味と風味豊かなトリニティファームのトマト。その秘密は・・・


トリニティファームではグリーンハウス(グラスハウス)とビニールハウスの中でトマトを栽培しています。夏と言っても涼しい気候の日が多いイングランド。しかも雨の日が多い。暖かく乾燥した気候を好むトマトは、ここでは屋外での栽培は難しいのかなと思います。

さて、グリーンハウスですくすくと育っているトマトちゃんです。



1週間に10センチ~20センチといったスピードで成長します。野生のトマトは横に広がるようにして育つらしいのですが、限られた場所で効率的に栽培するために、このように棒もしくは紐を支えにして垂直に成長させるのが一般的のようです。横に広がる枝の脇からも芽が出るので、一番先端の芽(成長点)のみ残して芽を摘みます。1週間に一度くらいの頻度で行うのが理想。放っておくと横に伸び放題に・・・新しい芽は栄養をもっとも必要とし、果実への栄養を奪います。葉が増えると日光を遮り病気の原因にもなりかねません。脇芽を摘むのは重要な仕事です。

トリニティファームのトマトは衝撃的に甘いです。複雑な風味で、幸せな味です。その秘密の1つはコレ!

コンフリー(Comfrey)と呼ばれる植物。実は農家にとっては雑草ですが、カリウムを多く含み、トマト(果実)の成長に大きく貢献します。


トマトの根本に敷いて腐敗させます。腐敗するとコンフリーの成分が土壌に浸透、トマトの肥料になります。


さらに、コンフリー水(comfrey water)というコンフリーを水出しした水を与えます。特に果実がつきだしたら週に一度のペースで与えます。作り方は、コンフリーを水に浸して1週間ほど寝かせます。コンフリー水は匂いがかなりきつく、手に付くとなかなか取れません。ビニールの手袋をして作業しました。本当に臭いです・・・でもこれも美味しいトマトのため!


他にもイラクサ(nettle)という雑草も活躍します水出しすると、トマトの殺虫剤になります。細かく生えるトゲに毒素があり、水につけてから24時間後に使用します(このトゲのため、肌に触れるとしばらくチクチクする痛みが。取る時は要注意です)。24時間以上~数日水出しすると、毒素は消えてトマトの肥料になるそうです。なんだか魔法のようです。ただし、栄養としてはコンフリーが勝るようです。やっぱりコンフリー水の臭さは我慢・・・


最後にいろいろなトマトを紹介します。



私の一番のお気に入り、ブラックチェリートマト。あまーーーい!


美味しいトマトは、農薬を使わない昔の知恵の賜物でした。
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2 件のコメント:

  1. 先人の知恵が所々に隠されているね:)

    残ったトマトは煮て瓶詰めとかにして保存??

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    1. たぶんそうだと思う^^ 一週間ほど前に用事があって農場に戻ったら、もうトマトの栽培が終わりに差し掛かっていて、ほとんどの葉がカットされて、残るはあと少しの果実になってた。これが終わったら、来年のトマト栽培のために土壌の作り直しをするらしい。ほんとに美味しいトマトで、このトマトを目標に私もいつか自分のトマトを育てたいよ!

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