Letters from the Green Side: Guilden Down Cottage　～ウーフホストの紹介～

7月頭から下旬にかけてお邪魔した、スロフシャー州のこのホスト。
とっても明るく温かいご夫婦で、思い出が詰まった3週間になりました。

庭から臨む美しいスロフシャーの景色

このご夫婦、奥さんはカレッジの心理学の先生、旦那さんはプロの庭師という二人で、10年ほど前にこの土地に心奪われて越してきたそうです。越してきたころには、庭にはほとんど何もなかったそう。今では庭は見事に整備されています。土地は3エーカーで、花壇、菜園、ビニールハウスが2つあり、動物は鶏と羊を飼っています。

茶色の毛が熊のようでかわいい。

今まで行ったホストで、ここのホストほどこぎれいなところはありませんでした。さすが旦那さんが庭師というだけある、といった感じでした。たいていどこのホストでも、雑草取りがかならずついて回るのですが、ここではまめに手入れがされていて、雑草取りはほとんどせずに済みました。

整然とした菜園、雑草はほとんど皆無！

旦那さんの愛情いっぱいで育てられたご自慢のバラ

バラは手作りのアーチをつたっています

ここはあえて野生の花を植えたエリア。
ハチなどの野生動物に優しい環境づくりです。

柳を組んで作られた緑のフェンス。

そんなわけで、ここでの主な仕事は野菜の収穫とジャム作りとなりました。季節柄、様々な野菜とベリー類が収穫の時期を迎えていました。野菜は、グリーンピース、ソラマメ、えんどう豆、ズッキーニ、トマト、キュウリ、ニンニク、玉ねぎなどがとれました。ジャガイモも、ほんの少し新じゃががとれました。このホストは大きな農家ではなく、自分たちの食料として栽培しているので、収穫した作物は毎日食卓に上りました。とれたて新鮮の有機野菜は、野菜本来の味がして、なによりのご馳走です。

旬で取れたてのグリーンピースは苦味も臭みもなく、あまくて美味でした

収穫したニンニクを干しています

ちょっと遅めですが、ラナービーン（豆）の種をまきました。枝は鳥から豆を守ります。

枝の間から鳥が入って少し食べられてしまったので、枝に糸を巻きつけました。
これが効果抜群！

トマトの周りにバジルを植えました。一緒に育てると相乗効果のあるコンパニオンプラントです。マリーゴールドと黄色のシールはアブラムシなどの虫対策。

ジャムづくりには、いちご、ブラックカラント、グースベリー、レッドカラント、ホワイトカラント、ラズベリー、ウィンベリーなどのベリー類を収穫しました。

収穫間近のブラックカラント

熟れたイチゴ

山ほど収穫しました。
右下：グースベリー
左下：ブラックカラント
その上：ホワイトベリー

ジャム作り

ウィンベリーはイギリス原産のベリーで、アメリカ原産のブルーベリーにとても似ています。ブルーベリーより小ぶりで、酸味も甘みもより強いです。ウィンベリーという名前はスロフシャーの方言で、一般的にはビルベリーと呼ばれています。あまり栽培には向かないようで、ジャムづくりのために野生のものをとりに行きました。

5人で行って、2時間で15キロほども収穫できました。ただなのが嬉しいですし、晴天で丘の上からの景色もよく、楽しい一日になりました。

作ったジャムは、玄関先で販売したり、贈り物にしたりしているそうです。私も、思い出のウィンベリージャムをお土産に数瓶もらって帰りました。

休みの日もとても気を使ってもらって、いろいろなところに連れて行ってもらいました。ウェールズに近いということもあり、ウェールズのビーチへ行ったり、近くの町へ買い物とお茶に出かけたり。田舎の中の田舎で、交通の便が悪かったので、車がない私たちにはとてもありがたかったです。おかげで、スロフシャーの魅力をたっぷり堪能できました。

親切で温かいホストの人柄のおかげで、最後は家族の一員のような気分でした。近くを通ることがあれば、あいさつに行きたいです。お世話になりました！